30年で農家が9割減…日本一の「うずら卵」生産地に異変、背景に農家を襲った”四重苦”。生き残りを賭け狙う”うずらのプロテイン化”
ずっと脇役だったうずら卵を主役にすべく着目したのは栄養価の高さ。良質なタンパク質や鉄分、葉酸、各種ミネラルが含まれ、うずら卵の食べられる部分100g当たりで比較すると、鶏卵の含有量を上回る栄養素がある。そこでプロテインのように毎日摂取する習慣を根付かせたいとの願いを込めて作ったのが「UZU-HABI(ウズハビ)」シリーズである。

プロテインを目指した
「とくに『UZU-HABI DELI』は、うずら卵だけではまかなうことのできない炭水化物や脂質などを加えて、デリ感覚で食べられる“プロテイン”をめざしました」(飯田さん)
「UZU-HABI DELI」には豊橋産のうずら卵4個のほか、カニカマと厚揚げ、枝豆、ヤングコーン、赤パプリカ、マッシュルーム、もち麦、ゆず皮の8種類の食材入り。1パック(160グラム)で166キロカロリーと低カロリーの上、タンパク質9.4グラムを摂取することができる。
しかし、おいしくなければ習慣化は不可能。肝心なのは味だ。カレーやミネストローネ、ポタージュと試作を繰り返したものの、どうしてもうずら卵の味が負けてしまうのだ。そこで日本人の食に立ち戻って和風出汁の研究をしたという。
「ところが、和風出汁をそのまま使うと、口に入れたときにうずら卵と絡みづらくて流れてしまうんです。そこで研究を重ねてジュレにすることで口の中で留まり、うずら卵もよく馴染むように仕上がりました。温めても冷やしてもおいしいですし、忙しいときは常温でそのままスプーンで食べることもできます」(飯田さん)
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