「あの時助けていただいたミスドです…」もっちゅりんが続々終売のミスド。本業が伸び悩む「ダスキン」を新商品のヒット連発で支える"凄さ"
何度も立ち上がれた理由は、「その都度、新商品や施策が当たったから」。存亡の危機の翌年、2003年には、1日63万個を売り上げる大ヒット商品「ポン・デ・リング」が登場、キャラクター「ポン・デ・ライオン」も人気を呼び、売り上げのみならず企業イメージまで回復させてしまった。
コンビニなどとの競争による安売りスパイラルによる赤字転落は、2017年発売の「ミスドゴハン」による単価向上で打開。その後は「4年間で200店閉店」という思い切ったリストラと既存店改装で収益力を強化し、2022年から始まる急成長につなげた。
こう書くと、「運よくヒット商品が出ただけでは?」「たまたま施策が当たっただけでは?」と考えるかもしれない。しかし、ポン・デ・リングは「翌日に食べる顧客のために、置いても味が落ちない商品」「シェアできる」というコンセプトに基づいて開発されており、苦し紛れに発売した訳ではない。
店舗にしても、カフェとして利用できるレベルまで店内の居心地を上げたり、昔ながらの一等地にあるショップを幹線道路沿い・郊外に移転するなど、決して「縮小・整理」ではなかった。単なる「商品開発・マーケティング」だけでなく「”客層を見極めた”商品開発と立地マーケティング」ができたからこそ、ミスタードーナツは何度も立ち上がることができたのだ。
ダスキンとミスド=「掃除と味覚」 関係が大アリな理由

ミスタードーナツが不振から立ち上がれたもうひとつの理由は、「ダスキンが、主要事業じゃないからと手を抜いてこなかった」からだ。
4年連続の赤字に苦しんだ時期でさえ、売却やリストラの強要もなくミスドを支え続けていたことからも、特別な絆がうかがえる。
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