「ながら運転は1万2千円」「歩道通行でも6千円」の”罰金”だが…。ウーバー配達員も困惑「自転車青切符の導入」が無理筋な理由
私たち配達員はこういったトラブルにある程度の「予期」と「耐性」が身に付いているが、今回の青切符導入により「車道初心者」の人たちが車道通行をするようになれば、上記のようなヒヤリハットにいつか必ず遭遇するだろう。
このとき、通常よりも自転車操作の困難な人(子供を乗せた母親や高齢者など)たちは、むしろ車道を走るほうが「逆に危険」となるのではないか。本人だけでなく、車を運転するドライバーもヒヤリとさせられる頻度が高まるなら、それこそ本末転倒である。
今回の自転車青切符の導入は何もかもを杓子定規に、すべてを一度に正そうとした結果、現場に大きな混乱が生まれているように私は感じてならない。
年齢別による重点的な注意指導は急務
またその一方で、事故率の高い年齢層へ重点的に注意指導(注意喚起)することも今後は重要になってくるだろう。内閣府が公表している「令和4年度 交通事故の状況及び交通安全施策の現況」によると、自転車関連の死亡重症事故件数を年齢別で見た場合、65歳以上の件数が一番多くなっている。

政府もこの点には大きな問題意識を抱いているようだ。上記資料には「自転車の安全対策では、件数が最も多い65歳以上の高齢者や、減少割合は全年齢層と比較して大きいものの、65歳以上の高齢者に次いで件数が多い19歳以下を中心に対策を講じることが望ましいものと考えられる」とハッキリと記載されている。
最後に一言。
私は、不幸な事故を減らしたい気持ちは政府も警察も市民も、みんな同じだと信じている。
この国をよくしていくために、今自分に何ができるのか……。1人でも多くの方が改めて交通ルールを見直し、安全運転を心がけるキッカケになってほしい。
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