具体的には、従来型でハンドルが取られていた同じ凹みを同じ速度で通過すると、ハンドルの反力が体感値として30%程度少なくなった。同様に身体が揺さぶられる量も半分程度に減少した。ここは言葉で伝わりにくいので、ぜひ、筆者のYouTubeチャンネル「西村直人の乗り物見聞録」でご確認いただきたい。
公道に場所を移しての試乗

続く公道では、一般道路3割、高速道路3割、山道4割として70km程度のコースを設定。まずは「X-BREAK S:HEV EX」グレードから試乗した。装着タイヤサイズは225/55R18のオールシーズンタイプだ。こちらのプロトタイプ試乗レポートでもお伝えした印象(当時の車両は235/50R19を装着)と概ね同じ傾向だったが、公道では鉛直方向(≑上下方向)の揺れが路面の状況によっては強く、それが後席ではさらに増幅されることがわかった。
車体との一体感を強めつつ、路面からの入力に対して一発で収束する狙いはとてもよく理解できるし、多くの路面状況で気持ちのよい走りが体感できたが、悪条件、今回でいえば荒れた路面が続いて、時折、大きめの凹みを連続して通過する際には“小さくドスン、ドスン”とお腹に響く振動が確認できた。
一方、S:HEVの柔軟な駆動力特性は新型フォレスターでもしっかり確認できた。じつは今回の取材には比較用として「クロストレック」のS:HEVモデル「Premium S:HEV EX」を往復の移動車としていたのだが、両車では静かな走りを、クロストレックでは軽快な走りを、フォレスターでは駆動モーターの低速域からの力強さをそれぞれ体感できた。
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