“仲間探しオーディション”で「タイプロ」が大ヒットも、《新生timelesz》が仲間よりも“家族”を打ち出しているワケ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そして新メンバーが決まった直後、彼らはもう、そこから“永遠に”安心してファンたちが集える「居場所」も作ろうとしている。

昔であれば、アイドルというのは、20代半ば、若ければ10代の瑞々しさを活用する期間限定の職業だった。しかし、いつからか、その賞味期限が長くなり、40歳を超えても現役で活躍する人も多い。

歌やダンスだけではなく、「仲良く、時にはケンカもし、一生をかけた運命共同体になる」。そのプロセスや裏側も、「behind」というタイトルのエンタメになっている。

しかも“一生”の覚悟で駆け抜ける。それに寄り添い、応援するファンも、長い長い旅となる。

だからこそ、スタートからあまり家族という言葉にがんじがらめにならないでいてほしい、と応援する側は思う。彼らの公式サイトの解説には、こう書いてある。

「家族=様々な人生模様の交差」

timelesz
8人体制での快進撃が続く(写真:timelesz公式Instagramより)

これまでにないアイドルグループの道

今の、立ち位置を探りながら支え合う距離感で、じゅうぶんに心地がいい。オリジナルアルバムの『FAM』という言葉の響きは、ちょうどいいのかもしれない。ファミリーとまで言い切らない、しかし、ドンと安定感のある大文字の「FAM」。

夢を叶えた者、諦めた夢を掴んだ者、支え合える仲間を得た者。さまざまな人生を送ってきた彼らの声が重なる応援歌は、それだけでもう、素晴らしい心の居場所を作ってくれているのである。

元メンバーのマリウス葉は芸能界を引退してネクストキャリアを進み、中島健人もソロで着実に活躍の場を広めている。オーディション落選組も、ROIROM(本多大夢、浜川路己)、鈴木凌、西山智樹、前田大輔をはじめ、続々とさらなる輝きの場を示している。

芸能界激震の時代、どう道を切り開いていくのか。それぞれが交差する未来も含め、これまでにない展開が待っているかもしれない。

Sexy Zoneからtimeleszへの歩みは、新たなコミュニティの可能性。人生(パーティー)を盛り上げる、その活動を見届けたい。

田中 稲 ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たなか いね / Ine Tanaka

大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し、『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人ではアイドル、昭和歌謡・ドラマ、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆。著書に『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)、『昭和歌謡 出る単 1008語』(誠文堂新光社)がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事