ジャニの常識覆す「タイプロ」異例ヒットの背景 「ジャニーズなき世界」で前代未聞オーディションの全容
timelesz(タイムレス)の新メンバー募集オーディションの様子を追う『timelesz project-AUDITION』(通称タイプロ)が配信開始され、Netflixで1位(日本のテレビ番組ランキング部門)になるなど、話題となっている。
今年の4月にSexy Zoneから改名したtimeleszのメンバー3人(佐藤勝利・菊池風磨・松島聡)が、候補生と対峙し新メンバーを自ら選んでいく番組だが、これが画期的な企画である。
ただ、オーディションの発表時点では、その前代未聞の試みに「ジャニーズ事務所の伝統を壊すもの」などとファンから多くの批判の声が飛んだ。
しかし蓋を開けてみると、筆者には、革新的ではあるものの、むしろ、ジャニーズ事務所の魂を大事に受け継いでいこうとするもののようにも思えた。特にその選考基準は、旧事務所が人を選ぶときの基準に、かなり似通ったものがある。
この企画の革新的な部分と、伝統を受け継ぐ部分は何なのか。そしてこの企画が浮かび上がらせる、3人がジャニーズアイドルとして生きてきた覚悟の重さについて考える。
「異例ずくめのオーディション」の全容
まずは何が革新的なのかを見ていこう。
そもそも、これまでのジャニーズ事務所の歴史の中で、デビューしたグループがメンバー増員を行うこと自体が初めてである。
そして、旧事務所時代はもちろん、タレントの多くがSTARTO ENTERTAINMENTに移籍した現在も、ジュニアというレッスン生のような時代を経て、選ばれたものがCDデビューをするというのが通例だ。
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