ジャニの常識覆す「タイプロ」異例ヒットの背景 「ジャニーズなき世界」で前代未聞オーディションの全容

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次回は、“Instagramに女性とのツーショット”を載せていた候補者に詰問するシーンがあるようだ。もちろん、ジャニーズアイドルにとってそんなことをしていけないのは不文律ではある。

だがそのような、明文化されてはいなかったけれど彼らが守ってきたことが、この番組では本人たちの言葉によって明らかになっていくことだろう。それは、“ジャニーズになる覚悟”を候補者に問うことにもなる。

timelesz
審査する本人たちも相当のプレッシャーを感じていると話す(画像:timelesz公式YouTubeより)

“ただのイケメン”ではない者はどれくらいいるのか

筆者としては、ジュニア経験のない者がデビュー組のメンバーに加わるという前例を見たことがない。それゆえ、このtimeleszの試みがどうなっていくのか怖くもあるというのが正直なところであった。

だが、少なくともこの番組はとても面白い。ジャニーズのファンである自分が見て、「ジャニーズとは何か」がよりわかっていくような気がするからだ。

「ジャニーズが好き」と言うと「イケメンが好きなの?」と聞かれることが多い。だが、まったくもってそういうことではない。もちろん、ジャニーズのアイドルはイケメン揃いだが、イケメンだから好きになったわけではないのである。

今回の候補生は2次審査の時点で既に応募総数18922名から350名に絞られているだけあって、世間的にはイケメンとされる人たちだらけである。だが、その中に、“ただのイケメン”ではない者はどれくらいいるのだろうか。

共に戦う仲間を3人が真剣に探していく過程の中で、視聴者は図らずも、timeleszの3人が“ただのイケメン”とは一線を画していること、これまでジャニーズとして生きることで背負ってきたもの・身につけてきたものの大きさを感じることとなる。

ジャニーズアイドルとは“生まれてくる”ものなのか。それとも、努力で“なる”ものなのか。“ジャニーズ事務所”がなくなった世界の中で、「ジャニーズとは何なのか」が炙り出される。

霜田 明寛 ライター/「チェリー」編集長

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しもだ あきひろ / Akihiro shimoda

1985年東京都出身。国立東京学芸大学附属高校を経て早稲田大学商学部卒業。9歳でSMAPに憧れ、18歳でジャニーズJr.オーディションを受けた「元祖ジャニヲタ男子」。3冊の就活・キャリア関連の本を執筆後、ジャニーズタレントの仕事術とジャニー喜多川氏の人材育成術をまとめた4作目の著書『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)がベストセラーに。また、文化系WEBマガジン「チェリー」編集長として監督・俳優などにインタビューする。SBSラジオ(静岡放送)『IPPO』の準レギュラーや、映画イベントの司会も務めるなど、幅広くドラマ・映画・演劇といったエンターテインメントを紹介している

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