“仲間探しオーディション”で「タイプロ」が大ヒットも、《新生timelesz》が仲間よりも“家族”を打ち出しているワケ

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菊池の「ここで出会った仲間たちと、アイドル人生のラストを歩むつもり」という発言もあり、改めて思う。もはやアイドルは「“一生現役”の未来」を考える時代なのだ。

そして、どれだけ世間の風潮が変わっても、“家族”という言葉は、コミュニティの最強レベルを表すものでもあり、呪縛もともなう響きだ。

ただ、面白いことに、この“家族”宣言・アピールに反して、timeleszには、重いファミリー感をあまり抱かない。逆にそれがいい。

彼らから得られる高揚の源泉は、「部活感」もしくは「シェアハウス感」だ。

同じグループで13年活動したオリジナルメンバー3人(菊池風磨、佐藤勝利、松島聡)、同じ事務所だが別で活動していたキャリア組2人(寺西拓人、原嘉孝)、芸能界に入りたての新人3人(橋本将生、猪俣周杜、篠塚大輝)という、timeleszのメンバー構成でしか醸し出せない、ほどよい隙間感というか、距離感がある。その風通しのよさにハマるのである。

メンバーの絶妙なバランス

なにより、新メンバーがオリジナルメンバーに委縮していないのがおもしろい。

キーマンは寺西拓人だろう。同じ事務所で、芸歴も長く技術もあり、発言力の強い菊池風磨にも物申せる、という条件をすべてクリアした彼は、その存在が“社会性”そのものだ。売れていくと同時に起こりがちなメンバーの距離感や空気感のバグを整えてくれるだろう、という安心感と包容力がある。

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寺西拓人(写真:timelesz公式サイトより)

そして、バランサーとして意外な才能を発揮しているのが橋本将生。こんなに面白い人だとは。明るく高い声でオリジナルメンバーにも容赦なくツッコみ、バラエティ番組もラジオ番組も、ムードメーカーとして素晴らしく機能している。

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橋本将生(写真:timelesz公式サイトより)
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