「埋め立てられたのは100年前」「昭和は造船工場だった」…。若い家族が選ぶタワマンタウン・豊洲で「ららぽーと」が果たした役割

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マンションのほかオフィスも開発された。「アーバンドック ららぽーと豊洲」は2度の大きなリニューアルにより、このマーケットの変化に対応している。 

2012年時点での「アーバンドック ららぽーと豊洲」と周辺地図(出典:三井不動産ニュースリリース) 

1度目の大規模リニューアルは、閉業して6年後の2012年10月から実施された。リニューアルのテーマは、湾岸エリアでの生活を象徴する「豊洲スタイル」。海に臨むフードコート「マリーナキッチン」も、このリニューアルで2013年1月にオープンしたものだ。 

2度目の大規模リニューアルは、「ららぽーと豊洲3」のある「豊洲ベイサイドクロス」が開業した2020年。「ららぽーと豊洲3」のオープンだけでなく、「ららぽーと豊洲1」「ららぽーと豊洲2」のテナントも入れ替えや改装をしている。

「ららぽーと豊洲3」のオープンは、当初2020年4月に予定されていた。その後、新型コロナウイルスの影響で延期を余儀なくされたものの、2020年6月に晴れてオープンした。

翌年2021年10月には「豊洲公園」の隣に、東急不動産などが手掛けるタワーマンション「ブランズタワー豊洲」も完成した。

「アーバンドック ららぽーと豊洲」付近から見える「ブランズタワー豊洲」(筆者撮影) 

三菱地所とIHIによる複合施設「豊洲セイルパーク」が、豊洲2・3丁目における最後の大規模再開発といわれている。「豊洲セイルパーク」は「アーバンドック ららぽーと豊洲」の隣に位置している。オフィスやインキュベーション施設、商業エリアなどで構成され、商業エリアは2025年7月にオープン予定だ。 

「アーバンドック」の名のとおり

かつて造船工場で働く人でにぎわった豊洲は、「アーバンドック ららぽーと豊洲」によってファミリーを惹きつける街へと変貌した。オフィスで働く人も集まっている。  

「アーバン」は「都市の・都会の」といった意味である。「ドック」は船の建造や修理などを行うための設備のこと。「アーバンドック ららぽーと豊洲」はまさに名前のとおり造船ドックの歴史を残し、土地の記憶を受け継ぎながら、新しい都市を生み出している。 

古くから豊洲という街を知っている人の郷愁を誘い、今住んでいる人やこれから住まう人、働く人には新たな都市の暮らしを提供する。「アーバンドック ららぽーと豊洲」は、豊洲の昔と今、そして未来をつなぐ商業施設だ。

【前編】「かつては造船工場があった場所」「世帯数が20年で81→4826まで激増」 豊洲を「タワマンとファミリーの街」に激変させた施設の“正体” では、国内屈指のタワマンタウンである豊洲の、それ以前の歴史を深堀り。同時に、「ららぽーと豊洲」が果たした役割についても、ショッピングセンター偏愛家の坪川うたさんが豊富な写真とともに、詳細に解説している。
坪川 うた ライター・ショッピングセンター偏愛家

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つぼかわ・うた / Uta Tsubokawa

ショッピングセンター偏愛家・ライター。新卒で大型SCデベロッパーに就職。小型SCデベロッパーへの転職を経て、フリーランスに。国内外で400以上の商業施設を視察済み。宅建・FP2級。熊本大学卒。

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