【グローバル人事の「目」】駐在員早期育成の最前線--これだけやれば何とかなる3つのポイント

 

◆その1:経営「感覚」を2日で養わせる

駐在員は国内の職位より高いポジションを現法で担う。しかも自分の専門外の領域でもマネジメント判断をおこなうことが期待されている。そこで、経営全体を把握する能力が必要となる。

経営感覚を短期で養うには「経営シミュレーション」の講座を派遣前の駐在員候補に受講させ、経営判断の疑似体験をさせるとよい。概ね2日程度のコースを受講すれば経営に必要な感覚はつかめるようになる。経営シミュレーションを行うと、自分の職種を超えて全社的に価値がどのように繋がるかが見えてくる。

受講者からは「今まで営業の見方しかしていなかった。全社最適で見ると判断が変わる」「現場の声は大事であるが、全社最適の観点から見ないと方針がブレてしまう」といった声を聞くことが出来る。

また個別にどんな知識やスキルが足りないのかがわかるので、集合研修やeラーニングを用意することで赴任までに無駄なく学習させることができる。経営感覚を養うためにMBA的なアプローチで経営感覚を身に着けさせる方法もあるが、赴任前では時間が足りないので避けた方がよい。

◆その2:仕事の局面で困るところを英語でアンチョコ化

派遣前に通常業務を行いながら 異文化コミュニケーション能力と語学力をビジネスで困らないレベルまで引き上げることは難しい。よって派遣前は「派遣後の現場で最低限困らない」レベルを目標にするべきだ。

例えば、多くの日本企業では最終面接において、人となりを確認して採用可否を決める場合が多い。質問内容は当たり障りのないものになることがほとんどだ。
しかし海外では最終面接において、受験者が入社後に上司となる面接官を品定めしていることが多い。その上司の下で働いて自身の成長に繋がるか、きちんとした評価・報酬を得られるかといった逆面接をしていることになる。

面接官が内容の乏しい質問を繰り返すと、優秀な受験者は「この上司の下で自分は成長できないし、報酬も上がらない」と判断して、採用を断ることになりかねない。日本と海外では採用ひとつを取り上げても大きく異なる。ゆえに日本の常識と違う局面の対応をパターン別に整理して学習することで、最低限仕事を回す局面で困らないコミュニケーションの取り方を身につけることが重要なのだ。

 

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