「牛・豚・鶏」から「馬肉」「鹿肉」まで…「たんぱく質」を摂取するのに"ベストな肉はどれか"を徹底比較
牛肉も部位によって栄養価が大きく変わります。理由は豚肉と同様に脂身の量に影響されます。
じつは肉類の中で、筋繊維の太さからいちばんかたいのが牛肉だといわれています。死後1週間以上冷蔵庫でねかせたものが店頭に並んでいますが、これは筋繊維に含まれる酵素に分解させてやわらかい肉にするために時間をおいているのです。
ちなみに肉のおいしさは脂質と、そしてアミノ酸で決まります。おいしさの代表でもあるアミノ酸の「グルタミン酸」や、「イノシン酸」などの相乗効果がおいしさのポイント。牛肉は焼いたときにうまみ成分となるアミノ酸が多いのが特徴です。
さらに必須アミノ酸のリジンが多いので、ご飯(米)と牛ステーキ(牛肉)の組み合わせはたんぱく質をとるにはよい組み合わせといえます。
また牛肉の甘い香りは「ラクトン」という物質です。これは80度で最も強く香るので、この温度で調理されるしゃぶしゃぶやすき焼きは香りによるおいしさも得られます。
ちなみに牛肉は約60%が輸入されています(豚肉は約50%、鶏肉は約20%)。
牛肉には、鉄や亜鉛も多く含まれます。鉄といえばレバーと思われがちですが、それだけではないのです。なお牛肉に多いアミノ酸のリジンは、体力や免疫力アップには欠かせない栄養素です。
「体脂肪燃焼」にも役立つのが羊肉
運動した動物の肉ほどおいしいといわれることがあります。動かすことで筋繊維の種類が変わるとも知られていますが、実際に羊におもりを乗せて生活させたら筋肉のタイプが変わったという報告もあります。
羊にはアミノ酸の中でも、筋肉などに関与するロイシンと、疲労回復などに関与するイソロイシンが多いことが特徴です。またなんといってもL-カルニチンが多く含まれることはご存じの方も多いでしょう。L-カルニチンは、脂肪酸をエネルギーに変える働きがあります。
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