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"名作落ちゲー"はどうやって誕生したのか? 「テトリス」への憧れから「ぷよぷよ」が生まれた《キーワード反転》の発想術

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  • 米光 一成 ゲーム作家、ライター、デジタルハリウッド大学教授
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サンプリング技術もあがって、実装するころには、呪文だけではなくモンスターの登場時の雄叫びもサンプリングでしゃべらせることができるようになった。こうして、しゃべるRPGとして『魔導物語』はリリースされた。

メインキャッチコピーだけ大袈裟にした。

「人類はこのゲームを遊ぶために38億年かけて進化してきた」

「これ、本当におもしろいのか?」

『ゲーム作家の全思考』(大和書房)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ゲーム制作者は、自分たちがつくっているゲームが本当におもしろいのかどうか、だんだんわからなくなる。毎日毎日、何度も何度も遊んでいるうちに感覚がマヒしてくるからだ。

「アクションゲーム制作あるある」のひとつに、「制作者めちゃ上手くなってまともな人には解けない難易度になる」問題がある。何度も遊んで上達した人たちだけで難易度を調整しちゃうもんだから「これぐらいでちょうどいい」という難易度がもはや人間技じゃないレベルになっちゃうのだ。

おもしろさも同じように、遊びすぎておもしろいんだかおもしろくないんだかわからなくなってしまう。『ぷよぷよ』も、ほぼ完成に近づいてきて、ぼくたちは「おもしろい!」と思ってはいるが、職業病的に「自分たち以外もおもしろいと思ってくれるだろうか」と疑ってもいた。

対戦モードで、お邪魔ぷよを実装したバージョンをプレイテストしてもらったときのこと。夜も更けてきたので「もう、終電が近いから帰るよー、ありがとねー」と言ったら、「いえ、まだやります!」と答えが返ってきた。めちゃくちゃ盛り上がっているのだ。

もうプレイテストではなくて、純粋に遊んでいて、もっとやりたいと言っている! その姿を見て確信した。これはおもしろい。そのときはうれしかったなー。

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