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"名作落ちゲー"はどうやって誕生したのか? 「テトリス」への憧れから「ぷよぷよ」が生まれた《キーワード反転》の発想術

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  • 米光 一成 ゲーム作家、ライター、デジタルハリウッド大学教授
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『どーみのす』をどーするか会議が開かれることになった。敗戦処理的な会議なので会社内ではやりにくい。主任たちが、喫茶店で打ち合わせることになった。

ぼくは呼ばれてなかったのだが、喫茶店に行けるの!と思って、参加させてくださいと申し出た。やる気があるのだと勘違いされた。

結局、会議ではたいしたことは決まらなかった。リリースしないよりはしたほうがいいだろう、どうにか、もう少し形を整えて出そう、ということになった。だが、おもしろくならないまま開発期間が伸びているため、開発メンバーも疲弊している。

リーダーを変えたほうがいいだろう。ということで、喫茶店会議の終わりに、ぼくが次のリーダーに任命された。

ちゃんと整っているのにおもしろくない

やる気があると勘違いされたうえに、最年少だったからだろう。ぼくのほうも勘違いしていた。その時点で『どーみのす』をプレイしていなかったにも関わらず、ぼくは勝手に「整っていない」だけだと思い込んでいたのだ。

落ちものパズルゲームは大好きだし、やりこんでいるから、自分であれば『どーみのす』を上手く整えることはできるだろう、と考えていた。おおまちがいだった。

『どーみのす』をプレイしてみて愕然とした。ちゃんとできている。整っている。にもかかわらずおもしろくないのだ。

ここで会社員としてぼくが選ぶ賢い道は、「ちょっとしたエフェクトをつけたりして、整ったことにして、あっという間に完成させる」だろう。だが『テトリス』が大好きすぎて、それはできなかった。

どうしていいかわからなくなって、ぼくは翌日、会社を休んだ。

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