山下健二郎、ELLY、白濱亜嵐… LDH俳優部門の躍進を支えた「女性執行役員」波乱万丈の足跡

LDHの俳優部門の成長を牽引してきた近藤奈緒さん。彼女のマネージャーとしての足跡をたどる(撮影:今祥雄)
EXILEや三代目 J SOUL BROTHERSなど、多くのアーティストを擁する芸能プロダクション・LDH JAPAN。「歌とダンス」のイメージが強いLDHにおいて、俳優部門を草創期から担当し、拡大に尽力してきたのが、同社で初の女性執行役員となった近藤奈緒さん(45)だ。
現在は独立し、LDH所属俳優のほか、新たに水上恒司、齋藤潤、増子敦貴など気鋭の若手俳優のエージェント(タレントの代理人として、仕事獲得のための営業や交渉を行うこと)を手がける。
近藤さんのもとには“ダイヤの原石”のような若手俳優からエージェントのオファーが絶えないという。前後編の後編では、彼女のマネージャーとしての足跡をたどりながら、その人気の秘密に迫る。
前編:町田啓太、鈴木伸之、岩田剛典… LDHの俳優陣を支える「女性エージェント」の営業術
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マネージャーの初仕事は「300人の無名ダンサー」
帰国子女で、幼少期はアメリカに住んでいた近藤さん。エンターテインメントの本場で、舞台に慣れ親しんでいたという。
「両親がミュージカルやクラシックバレエなどの舞台によく連れて行ってくれたのを覚えています。帰国してからも、暇を見つけては舞台をよく観に行っていました」
その一方で、大学時代の4年間は体育会テニス部に在籍。コートを駆け、ボールを追いかけるハードな日々を過ごしながら、主務(マネージャー)としてチームを支えた。
これらの経験から、大学生の近藤さんが「エンタメの世界を陰で支える裏方の仕事」に興味を持ったのは自然なことだったのだろう。大学卒業の2002年、就職先に選んだのは芸能プロダクションの東宝芸能だった。
東宝芸能といえば、長澤まさみ、浜辺美波など「東宝シンデレラ」出身の女優のイメージが強い。ところが、近藤さんに割り当てられたのは300人のダンサーのマネジメントだった。
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