咳や鼻炎だけじゃない!血管を襲う黄砂やPM2.5で心筋梗塞発症リスク増「注意すべき人」の特徴5つ――マスクや空気清浄機は?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

しかし、「近年は中国や中東圏の都市の発展に伴って、大気汚染が発生していることが問題になっている」と小島さんは指摘する。このところ世界各地で相次いでいる大規模森林火災も、PM2.5の発生に大きく影響しているという。

「アメリカ・ワシントン大学保健指標保健評価研究所、東京大学大学院医学系研究科、オーストラリア・クイーンズランド大学、世界保健機関(WHO)など7つの機関の共同研究として始まった『世界疾病負荷(GBD)研究』によると、死亡に寄与するリスク要因のなかで、喫煙や高血圧とともに、男女とも常に上位にあるのが大気汚染。世界的にも大気汚染の問題は重要視されています」(小島さん)

黄砂の影響を防ぐには?

では、健康に対する黄砂の影響を防ぐにはどうしたらいいだろうか。小島さんに聞くと、「何よりも大事なのは、自分が持つリスク要因を減らすことだ」と言う。

「75歳以上の高齢者、男性、高血圧、糖尿病、慢性腎臓病という5つの要因を複数持っている人ほど、黄砂によって急性心筋梗塞を発症しやすい。ですから、普段から高血圧や糖尿病の治療をしたりして、危険因子を1つでも少なくすることが大事です」

小島さんの論文「黄砂飛来の翌日に急性心筋梗塞が増える可能性」より(編集部で改変)

次に大事な対策は、黄砂が飛来しているときは不要不急の外出を控え、吸い込む量を減らすことだという。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事