こうした傾向をふまえると、見通しを立てた指示や指導が必要だということがおわかりいただけると思います。自主性を育てたいからと「適当に頼んだよ」では、全く動けないどころか、見捨てられたとさえ思ってしまいやすいのです。業務指示は、具体的に何を、どこまで、いつまでにやる必要があるのか、わからないときは、どこで調べる(誰に聞くとよいのか)を最初のうちは示す必要があります。
コピーの仕方がわからなくて、コピー機の前にたたずみスマホでやり方を検索していたということは何年か前から聞く光景でしたが、最近は、コピーを頼んだら、コンビニに行ってコピーして、領収書を持って戻ってきたという話も聞きました。コピーは、コンビニでするものというのがデフォルトになっていたのでしょう。決して笑えない話です。
こうした場合に、「そのくらいわからないでどうする」とあきれるのではなく、わからないことを前提にスモールステップで教えることが必要になってきます。「仕事は先輩や上司の背中を見て覚えろ」はもはや時代遅れだと思った方がよいです。
部下との相互のやり取りを意識しよう
実体験が欠落しているのは決して彼らの責任ではありません。わかりやすい言葉で、具体的に伝え、一方的に指示するだけでなく、それを理解したかを確認する相互のやり取りを心がけましょう。
そうして関わっていくことによって、相手の意向やスキルを知ることにもつながりますし、やり取りを通じて悩みや不調を早い段階で察知できるメリットもあります。気負わずに、率直に伝えることを大切にして、信頼関係を築いていただけたらと願います。
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