人間関係は、実際の付き合いの中で、繰り返しやり取りをしながら学んでいくものです。コロナ禍ではそれが皆無になってしまっていたのですから、ある意味では苦戦するのも当然といえます。関わり方に慎重にならざるを得ない彼らには、こちらから歩み寄る姿勢が必要になります。
何を考えているかわからないから声をかけづらいとか、ハラスメントを案じて、できるだけ関わらないようにするでは、一向に距離は縮まりません。基本的に挨拶はすると思うので、プラスαとして声かけができるとよいですね。
しかし、その際の雑談の内容をどうしたらよいのかが、最近多く寄せられる悩みでもあります。天気と業務の話だけしかできないのはいただけません。プライバシーの侵害などという脅しに屈せずに、必要以上に神経質にならないことが大切です。
洋服が似合っているとか、髪を切ったこととか、休みの日は何をしているかを尋ねても、ハラスメントにはなりません。会話のきっかけにする分には、問題ないのです。相手が答えにくそうにしていたり言いよどんだりしているのに執拗に聞き出すことや、何も答えていないのに邪推で決めつけるようなことを言わなければ全く問題ありません。
雑談ができる関係性を作ることは、ちょっとした相談がしやすいことにつながります。あえて相談の時間をとってもらうほどではない、少し気になることや、些細な疑問点をやり取りできることが、職場のすれ違いをなくし、トラブルを早めに回避し、信頼関係を築くことになるのです。
人事担当者が話す新社会人の特徴とは
また、今年の新入社員の傾向について人事担当者に話を伺うと、「非常にまじめで基本的な能力の高さがあるが、挫折が少なく不確実さを避ける傾向が強い」という声を多く聞きます。
フルオンライン授業になったことで、それが顕著に表れているとも言えます。出席をとった後に大教室の後ろ扉からそっと出ていくということもせず、新歓コンパやサークル活動にのまれることもなく、ある意味では勉学に集中できる環境であったため、知識が豊富なのもうなずけます。
一方で、ネット検索がデフォルトで、何をするにも詳細に確かめてからでないと動けないという一面もあります。実際に、何かをする前に、徹底的に調べて比較します。
例えば、レストランで食事をする際には、まずお店のHPやインスタ等をチェックし、店の外観や内観、メニュー、値段、口コミ、アクセスを調べ、さらには、乗換案内で時間を決めてからでないと行動しないというのがデフォルトです。
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