テスラ株主とアメリカ消費者からの反感が増大。マスク氏のDOGE就任が業績悪化を招く可能性

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ただし、テスラに関して言えば知名度は抜群だ。だが、テスラに対し「好意的(ポジティブ)」なイメージがあると答えた人は、全体の32%。一方で「否定的(ネガティブ)」なイメージを持っていると回答した人の割合は39%にのぼり、報告に記載された自動車メーカーのなかでは唯一、ネガティブなイメージがポジティブなイメージを上回る結果となった。

テスラに対する否定的なイメージは、所得水準、居住地域、年齢層といった分類に関係なく一貫している。「この会社のクルマの購入を検討するか」という設問に対しても、テスラに関しては「絶対に検討しない」という回答が最も多くなった。しかも、購入検討をしないという傾向は、テスラ製の家庭用EV充電器やバッテリー製品にも及び、消費者の嗜好における順位ランキングでも、テスラブランドは最下位となった。

ただ、製品が家族向けとして適するかとの問いでは、テスラは全18ブランド中下から数えて5番目の位置にまで浮上した。さらに、高級感を感じるかという問いでは、トップ5に食い込む好成績を手にしている。

EVIRの調査では、テスラへの否定的なイメージは過去6カ月で拡がったことが示されている。回答中46%の人は、以前と認識に変わりはないと答えたが、その一方で、以前「少しネガティブ」になった人(11%)、「はるかにネガティブ」なイメージを抱くようになったと答えた人(27%)の合計は38%に達している。これは「少しポジティブ」になったと回答した人(10%)と、「はるかにポジティブ」に感じるようなった人(6%)の合計(16%)の2倍以上の数値となる。

人気低下に引っ張られ業績も低迷

このようなテスラ人気の低迷は、当然ながら同社の株価にも影響を与えており、年初からの下落幅は最大45%にもなった(ここ最近はやや持ち直してはいる)。

テスラの取締役会は、これまでは消費者や株主よりもマスク氏に従順であり続けてきたが、さすがにこの6カ月の業績の不振には危機感を覚えたのか、マスク氏に対し、もっと会社に目を向けるよう要請したと伝えられている。

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