「だから言ったでしょ」「どうしてこんな点数なの?」よく言う親は要注意、子どもを“枯らす”親の4つの特徴と“枯らさない”ための4つの接し方

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(3)話を聞く、ただ聞く

子どもが話してきたとき、つい「アドバイス」をしてしまいたくなるものです。求められてもいないのに、余計なアドバイスを言って子どもが話をしたくなくなったケースはよくあります。子どもが本当に求めているのは「聞いてほしい」「わかってほしい」という気持ちなのです。「うんうん」「それでどうしたの?」と、うなずきながらただ聞くだけで、子どもは心を開き始めます。

あるお母さんは、夜寝る前に3分間、布団の中で「今日あったこと」を聞く時間をつくったそうです。

それだけで子どもの表情が変わり、翌朝もスムーズに登校できるようになったと話してくれました。ただ聞くだけです。何も難しくはありません。

(4)親自身が余裕を持つ

親が疲れきっていたり、焦っていたりすると、どうしても子どもにその不安が伝染します。「余裕があるから笑える」のではなく、「笑うから余裕が生まれる」という順番で考えてみてください。

毎日できなくても大丈夫です。1日5分でも、自分の心に余白を持つ習慣を持ってみることです。

たとえば、

・夕方、少しだけ外の風にあたる
・自分だけのコーヒータイムをつくる
・ノートに思いを吐き出してみる

そんな小さな習慣が、子どもの安心感にも直結していきます。

子どもは、すでに咲く準備をしている

子育ては、目に見える結果が出にくい営みです。

でも、今はまだ土の中で根を張っている時期かもしれません。

・早咲きの子
・遅咲きの子
・季節が来るまでじっと待っている子

どのタイプであってもいいのです。「焦らない」「比べない」「信じて待つ」。これこそが、親に与えられた最大にして唯一の役割ではないでしょうか。

最後に

子育てのゴールは、短期的な成果ではありません。

“いつか咲く花”を信じて、その土壌を整えていくこと。

・枯らさずに、
・急がせずに、
・比べずに、

今日、子どもの笑顔をひとつでも見られたなら、それはもう十分すぎる成果です。そして、親が笑っているだけで、子どもにとってはそれが最高の栄養になるのです。

花は、いつか必ず咲きます。信じて、いや、信じなくても、必ず咲くのです。枯らさなければ。だからこそ、今日も少しだけ、優しいまなざしで子どもと向き合ってみてはいかがでしょうか。

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石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育専門家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4500人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、カフェスタイル勉強会Mama Cafe(累計1万3千人のママさん参加)、執筆、講演を精力的に行う。教育学修士(東京大学)。著書に『子ども手帳』『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』『子どもを育てる7つの原則』など国内30冊、海外13冊。音声配信Voicyでは「子育てランキング1位」の人気パーソナリティを務めている。

講演、執筆相談はこちらから。

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