上海汽車工業との合弁事業、SAICフォルクスワーゲンとして出品したのは「ID.ERA」。

3列シートのSUVで、プラグインハイブリッドシステム(PHEV)により走行距離は1000km。うちバッテリーだけで300km走ることを目指すという。
フォルクスワーゲン・アンフイ(安徽省)からは、若いターゲット層に向けたコンセプト「ID.EVO」で、800ボルトもの高電圧で駆動されるプラットフォームを使う。

そしてFAWフォルクスワーゲン(一汽大衆)は、新世代のコンパクトメインプラットフォーム(CMP)をベースにした「ID.AURA」を展示。AIを積極的に使い自動運転のレベル引き上げを狙うモデルだ。

アウディも驚きを与えてくれた。従来、アルファベットで社名を表記するときは「Audi」としてきたが、今回もうひとつ「AUDI」とすべて大文字で表記する別のブランドを立ち上げた。
アウディと上海汽車集団(SAIC)による企画の第1弾として展示されたのは、AUDI「E5スポーツバック」。おおぶりな車体をもつBEVだ。

アウディは走りに関するエンジニアリングやデザインを、SAICはデジタライゼーションを、と「担当を分けて開発のスピードを上げている」とアウディは説明する。
会場では「Four-Rings Audi=従来の4つの輪をエンブレムに使ったアウディ車」と「Four-Letter AUDI=4つのアルファベットをブランド名にしたアウディ車」と分けての展示がおもしろかった。
さらに脅威になる中国メーカー
最後に、BYDにも軽く触れておこう。最大手のBYDは水平対向エンジンを新開発してPHEVを作る計画をもっているし、軽自動車サイズのBEVを日本に導入することも発表している。
2024年は、中国国内で371万台超を販売したBYDだが、海外でも欧州をはじめ、着々と市場を拡大している。そこがまたすごい。

BYDを含め多くの中国メーカーが、先のLiDARの例のような先進技術を搭載するものと、価格を抑えた身近なモデルの2方向のラインナップを進めているといえる。日本メーカーにとっても欧州メーカーにとっても、中国メーカーの動きは脅威だ。
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