ニッサンが2024年にお披露目したBEVセダン「N7」は、2025年に中国での販売を目前に控えて、オート上海では数多くの車両が並べられていた。クルマを見ようと近づくと、若い係員が笑顔で寄ってきて「ぜひ座ってみて」などと話しかけてくる熱心さだ。

N7は、東風(ドンフェン)日産乗用車公司が手がけるモデルで、やはりモメンタによる運転支援システムと、ディープシークによる音声コマンドなど、中国企業の技術とともに、14の機能を統合した電動アクスルがセリングポイント。
最近の中国車はレーザー光線で走行路面の表面を計測してサスペンションを制御するなどの機能を持つ、LiDAR(ライダー)の搭載が“当たり前”。さらに、より精密な計測を可能にする“LiDAR 2基づけ”も登場している。

シャオミ「LiDAR装着車」は168万円高
中国のショッピングモールには、総合家電メーカー、シャオミのストアがあり、そこでは同社が手がけたBEV「SU7」が併売されている。
最初に見たときは驚きだったが、シャオミの店員は「家電との相乗効果は小さくない」と言っていた。「ただし、たいていは車両を注文したあと携帯電話、という順序で、その逆はあまりありません(笑)」とも。

「SU7」はNVIDIA DRIVE(Orin)を搭載。かつ、29.99万元(1元=20円として約600万円)のトップモデル「SU7 max」は、LiDARをそなえている。
ベースモデルとの価格差は約168万円と大きく、「LiDAR装着車が欲しいけれど価格差からベースグレードに……、と残念そうにするお客さんもいます」(前出の店員)とのことだった。
LiDARの例のように「わかりやすい技術がクルマの販売上、たいへん重要」とは、上海の会場で話を聞いた日本の自動車メーカーの技術者の言だ。
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