詩羽、アヴちゃん、幾田りら・・・豪華アーティスト集結の映画【パリピ孔明】 6000人の観客を招待!異色の《音楽バトルフェス》の制作陣を直撃

――映画化にあたって音楽バトルフェスが大きなモチーフとなりました。
監督 映画にするなら音楽に特化したほうがいいんじゃないかというのは最初からありました。音楽もそうですし、アーティスト、キャストも含め、できるだけ音楽畑の人を出そうと。それはドラマの時からそうだったんですが、映画ではそれをより際立たせて、音楽系の人が集う形にしようと。そういう見え方は目指していました。
――音楽映画ということでチャレンジも多かったのでは?
八尾 プロデューサーの髙木さんも映画で何をやるかを決める最初の打ち合わせから、2時間ひたすらライブに振り切るのも面白いね、と言っていて。ドラマの時は事前にレコーディングした歌を流しながらライブシーンを撮影するという手法でやっていたんですが、森山(未來)さんが「こんなに歌える人たちばかり揃っているのに生でやらないのはもったいない」と話していたのがずっと頭に残っていて。映画でやるなら、ライブは生でやろう、と監督と話しました。半年前からライブ会場を押さえ、撮影、照明、舞台監督など、普段ライブを専門にしているプロフェッショナルなスタッフに参加をお願いしました。それは映画化におけるチャレンジだったと思います。
――そのライブシーンも「公開収録スペシャルライブ」という形で、観客を無料招待していました。
八尾 およそ6000人の方たちを招待しました。この規模になると、映画のエキストラとして集めるのは大変で。映画の発表前ではありましたが、「パリピ孔明」の公開収録でライブをやりますということで募集させていただきました。これは連続ドラマがあったからできた手法ではありますが、皆さん無料でライブが見られるし、収録もあるらしい。もしかしたら続編もあるのでは? という感じで当日いらっしゃってくださいました。
ライブ冒頭では向井さんが登場して、「実は映画になります。ただし発表はまだ先なので内緒にしてください」ということを共有してもらいました。MCの宮野真守さんの最高の進行のおかげで、ライブと映画のシーンを同時に撮影することができ、また、お客さまのリアルな反応を撮ることができました。
――ライブシーンの撮影期間は?
八尾 東京ガーデンシアターという会場を2日間借りて、1日目がリハーサル、プラス舞台袖のお芝居などを少しだけ撮影。2日目はライブシーンを中心に撮影しました。台本のページ数にして40ページ近くを一気に撮りました。
普通に考えると絶対に撮りきれないボリュームなんですが、1曲あたり3分半として、それを13台のカメラで撮れば、欲しいアングルが1回の歌唱で撮影できる。人によっては2回撮影する、といった感じでスケジュールを組みました。ライブシーンの撮影は3時間半ぐらいで終わりました。とにかく一度始まると、ライブはノンストップで行われます。何かトラブルがあろうが撮り直しはできない、スリリングな撮影が行われました。
監督 始まってしまえばとにかく進んでいくんで、もうやるしかなかったんです。やれるだけの準備は皆でやってきたので、まあ、気づいたら終わっていました。無事に。

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