「健康長寿」のコツは日常の中に… 医師の鎌田實さんが提唱する【脳トレ生活】の"ちょっとした工夫"

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運動というほど大げさでなくても、洗濯物を干したり、料理を作ったり、日常の中で体を動かすことが、健康長寿の秘訣なんですね。

ぼくも以前から、「ちょいホ」「ちょいうま」「ちょいトレ」を健康法として提案しています。

「ちょいホ」は、つらいときにちょっとホッとする時間をつくること。「ちょいうま」は、おいしいものを少しだけ楽しむことで、食べすぎを防ぐ工夫。「ちょいトレ」は、スキマ時間を見つけて体を動かす習慣です。

ぼく自身も、書斎に荷物を運ぶとき、一気に持っていかず、あえて回数を増やして家の中で歩く時間をつくります。階段の上り下りをわざと取り入れることも、立派な「ちょいトレ」です。

特別なことはなにもいりません。日常生活に少しずつ運動を取り入れていけば、体は必ず応えてくれます。「ちょいトレ」、ぜひ今日からはじめてみませんか?

温水洗浄便座の使いすぎは「便秘が悪化」することも

最後にひとつ、「やってはいけない習慣」を紹介しましょう。それは、トイレの際に、温水洗浄便座を使いすぎることです。

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その快適さから、ついつい使いすぎてしまい、強すぎる水圧によって肛門のまわりの皮脂膜がなくなり、炎症やかゆみを引き起こす「温水洗浄便座症候群」になってしまう人もいます。

ただれたり、痔を持っている人は悪化したり、ひどい場合には、肛門周辺の感覚が鈍くなり、便意を感じづらくなることも。

さらに問題なのが、温水洗浄便座を浣腸のように使って排便を促す習慣です。確かにスッキリ感はありますが、これを繰り返すことで腸が「自力で排便する力」を失い、便秘が悪化することになりかねません。

温水洗浄便座は便利な道具ですが、適度な使用を心掛けてください。水圧を弱め、長時間当て続けないようにしましょう。

そしてなにより、スクワットなどで骨盤底筋を鍛え、排便力を維持することが大切です。

鎌田 實 医者・作家

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かまた みのる / Minoru Kamata

1948年東京生まれ。医師・作家。東京医科歯科大学医学部卒業後、諏訪中央病院へ赴任、以来40年以上にわたって地域医療に携わる。現在、諏訪中央病院名誉院長。日本チェルノブイリ連帯基金理事長、日本・イラク・メディカルネット代表として、被災地支援にも精力的に取り組んでいる。2006年、読売国際協力賞、 2011年、日本放送協会放送文化賞を受賞。ベストセラー『がんばらない』(集英社)をはじめ著書多数。近著に『相手の身になる練習』(小学館)、『70歳、医師の僕がたどり着いた 鎌田式「スクワット」と「かかと落とし」』(集英社)などがある。

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