
東海地方の交通情報で頻出する都市名がある。それが「一宮」だ。IC(インターチェンジ)やJCT(ジャンクション)の名前に付されたこの“一宮”は、渋滞情報で必ずといっていいほど名前の挙がる、少々悪名高き地名である。
というのも、名神高速道路と名古屋への都市高速の交点である「一宮IC」と、名神・東海北陸道の分岐点である「一宮JCT」の周辺は、合流地点の前後で常に渋滞が発生していて、交通情報の渋滞地点の「常連」だからである。
「悪名高き」と書いてしまったが、この一宮は筆者の実家の所在地であり、ふるさとといっていい街なので、この悪名はかなり残念である。ところがここ数年、さらに今年になって、その悪名が解消されるかもしれない動きが活発になってきた。
一宮市には現在、名神高速道路、東海北陸道、名古屋高速16号一宮線の3本の高速道路が通り、一宮ICをはじめ、NEXCO側に4カ所のIC、名古屋高速に一宮ICとの接続部分も含め5カ所の出入り口がある。
さらに、尾張一宮PA(パーキングエリア)もあるので、高速道路の“アイテム”がかなり揃っているといえる。

また、一宮市内ではないが、市内の東海北陸道から県境を越えてすぐのところにある川島PA(岐阜県各務原市)にはハイウェイオアシスが併設されており、ここには世界最大級の淡水魚の水族館、「アクア・トトぎふ」まである。
このように高速道路に囲まれた都市といってよい一宮市の「悪名」が払拭できるか、最新事情をお伝えしたい。
繊維と「モーニング」の町、一宮
愛知県一宮市は、名前の通り尾張国(県の北西部)の一宮である真清田(ますみだ)神社の鳥居前町として、長い歴史を刻んできた。
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