中国電池CATL、「香港上場」で6600億円超を調達 9割をハンガリーに集中投資し、海外事業を拡大

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CATLのH株の売り出しには投資家から予定を上回る申し込みが殺到した。写真は香港取引所で開いた上場記念式典(撮影:財新記者 王小青)

EV(電気自動車)用の車載電池で世界最大手のCATL(寧徳時代新能源科技)は5月20日、香港証券取引所にH株(訳注:中国本土に登記された中国企業が香港市場で発行した香港ドル建て株式)を上場した。

同社は中国本土では2018年に深圳証券取引所にA株(人民元建て株式)を上場したが、オフショア市場への上場はこれが初めて。香港市場での取引は296香港ドル(約5488円)の初値をつけ、公募価格の263香港ドル(約4876円)を12.5%上回った。

H株の初値がA株を上回る

中国本土市場と香港市場の両方に株式を上場している中国企業では、A株の取引相場がH株を上回るケースがほとんどだ。

ところが、CATLのH株の初値は人民元換算で約272.8元と、5月20日のA株の寄り付き値(264.44元=約5316円)を3%余り上回った。これは同社に対する海外投資家の評価の高さを反映したものと言える。

(訳注:H株は海外の投資家が自由に取引できるのに対し、A株は中国本土の投資家による取引が中心で、外国人による投資は制限されている)

CATLのH株の売り出しには予定を上回る申し込みが殺到し、資金調達の総額は356億5700万香港ドル(約6611億円)に達することが確定した。さらに、幹事証券会社がオプションをすべて行使した場合、資金調達額は410億香港ドル(約7601億円)に膨らむ可能性もある。

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