となると西欧の反面教師の役割を継ぐのはどの国か。それは中国である。中国が西欧批判の矢面に立つのである。つねに敵をつくらなければ欧米が存在しえないとすれば、当面の敵は中国となるであろう。
トランプは、反ロシアという戦後続いてきた冷戦構造をここで終わらせ、中国を封じ込めようと考えているのだろうか。
ウクライナ戦争、ガザ問題は日本の他山の石だ
そうなるとアメリカは、ウクライナでロシアと手を組んだ後、台湾で新しい作戦に出る可能性があるかもしれない。とりわけ心配なのは、日本近郊の台湾である。
トランプは、台湾がアメリカと離れすぎているため、中国との戦争に直接関与する意志はないだろう。そうなると、ウクライナのような代理戦争を強いられるのは、日本ということになりかねない。
こうなると、日本もウクライナ問題やガザ問題を、国際社会の「他山の石」としてしっかりと学んでおいたほうがいいかもしれない。考えたくはないが、仕込みの大きなトランプのことである、その罠に日本が入り込まないという保証はないのだ。
戦争が嫌なら、日本に残された道は、東アジアを日本自ら脱構築し、アメリカの罠にはまらないようにするしかない。
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