《Z世代》“意外な部位”につけるジュエリー「奇抜じゃなく、でも埋もれない」を目指した自己表現の最前線

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事例③ 耳ツボジュエリー

韓国が流行源と言われる耳ツボジュエリーは、チタンなど金属の粒がついた専用のシールを耳のツボに押し当てる。ピアス感覚で身につけることで耳つぼを刺激し、体調やホルモンなどを整える効果があると言われるアクセサリーだ。

食欲を抑制することによるダイエット効果や美肌効果に加え、頭痛・肩こり・眼精疲労・生理痛・自律神経の乱れ・不眠・ストレスなどの改善効果もあるとされている。両耳で3500円程度で持続期間は約1週間と言われている。

ネイルのように好きなキャラクターのパーツを取り入れたり、自分のファッションの系統に合わせてリボンや、薔薇、ドクロ、十字架など自由にパーツを選んで配置したりとアレンジを楽しむ若者が多い。

実際、この記事を作成するにあたってインタビューをした女子大学生は、「好きなデザインやつけたいジュエリーを自由に選べるので、個性を出せるのが嬉しい。さらに、むくみ改善などの美容効果もあると言われているので、オシャレを楽しみながら美意識も高まってとてもよい」と絶賛していた。

なお、モデルの生見愛瑠さんもこれを身につけた投稿をインスタグラムにしている。

(提供:@bizen.whitening)
(提供:@mimear_jewelry)

このように、意外位置ジュエリーは、奇抜過ぎない普通のジュエリーを意外な位置につけることによって、自分のファッションスタイルを崩すことなく、周りに引かれることなく、オリジナルな自分を演出することができるので、今、Z世代の間で大変注目を集めるようになっている。

【本文中で紹介できなかった画像も】普通のジュエリーを意外な位置につける事例

悪目立ちしないファッションを目指すZ世代

Z世代女子の間で流行っている「意外位置ジュエリー」についてのレポート、いかがでしたでしょうか?

インスタ、X、TikTok、BeRealなど多様なSNSを使いこなすZ世代は、常にたくさんの人の目に晒されて生きており、昔の若者のように目立つために奇抜なファッションや髪型をする人が大変少なくなってきています。

しかし、いつの時代の若者も自己表現欲求を持っており、悪目立ちしないよう、あくまで普通のジュエリーを意外な位置につけることで気づく人には気づいて貰えたいという控え目な自己表現をするようになってきている面もあるのだと思います。

企業は、従来の飾りを従来と違う位置につけさせたり、置かせたりする、という発想を持つと新しい商品の発想が生まれてくるかもしれません。

原田 曜平 芝浦工業大学デザイン工学部UXコース教授

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はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』などがある。YouTubeはこちら

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