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「うちの子も早く塾に入れないと・・・」”中学受験準備の早期化”に焦る親が注意すべき「2つの落とし穴」

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  • 菊池 洋匡 中学受験「伸学会」代表、算数オリンピック銀メダリスト
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そして、「頑張っても理解できない……」「問題が解けない……」となっていき、そんな子は勉強に対して挫折感を抱き、自信を失い、学習そのものへの興味や意欲が失われる可能性が高くなります。先取り学習は、短期的には成果が出ますが、過度な先取りは長期的には問題が生じやすくなるので気をつけましょう。

長期的な視野で成長を見守ること

後々まで学力を伸ばすには、思考力を育てることが欠かせません。思考力を育てるには無理な先取り学習をせず、発達段階に合わせた学習を通じて、子ども自身に考えさせるプロセスが重要です。

例えば、子どもが手を動かして、試行錯誤しながら問題を解くようにしましょう。わかることを式にまとめてみたり、図を描いてみたり、手を動かしながら考えを整理したりすることが、思考力を育てます。

また、子どもに「なぜこの答えになったの?」「他に解く方法はないかな?」といった質問を投げかけ、言葉で整理するように促すことで、自ら考える力を養えます。親が答えを教えるのではなく、子ども自身が考える時間を与えることが思考力の向上につながるのです。

なお、目先のテストの点数に一喜一憂せず、長期的な視点を持つようにしましょう。目先のテストの点数が良いに越したことはありませんが、目先のテストで良い点数を取る手段が、長期的に見て学力の頭打ちにつながるのであれば本末転倒です。長期的に見て「子どもが自分で考え、答えを導き出す力」を育てるほうが得策です。

思考力を重視した教育は一見、進度が遅く見えるかもしれませんが、実際には子ども自身の理解力や問題解決力を高め、結果的に将来の学習や入試での成功を導きます。焦らず、着実に子どもの成長を見守りながら、適切な学習環境を整えていきましょう。

<落とし穴②>
低学年時の成功パターンは受験直前の高学年で通用しなくなることも

お母さんの言うことをよく聞くような、聞き分けのいい女子にありがちなパターンです。中学受験の勉強の場合、大人の指示と管理に従って従順に取り組めば、成績は一定程度、上がるものです。しかし、4年生、5年生、6年生と学年が上がるにつれ、立ちはだかる2つのハードルが出現します。

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