1円で8LDKの不動産を買った男が教える「地方の格安空き家」を「優良物件」に変える方法
家を買うには物件の売買代金に加え、登録免許税、不動産取得税、建物の状態によっては修繕費もかかりますが、仮に家屋が1円~10万円くらいだとすれば、初期費用はおよそ100万円内に収まります。これなら頑張れば貯められる金額です。
融資を使うと毎月の返済が生じ手元に残るお金はわずかですから、現金で始めるのがセオリーと考えています。また、管理費や修繕積立金がかかる区分マンションには手を出さず、戸建てに対象を絞っているのも私の家投資の特徴です。
実際に私が買った家の例を挙げます。この物件は、福岡県の中央にある飯塚市にある築60年、2階建て8LDKの戸建て。交通の便がよく九州の拠点として使おうと考え、2020年11月に1円で購入しました。
1年半後に420万円で売却
1円だった理由は、相続と売却を繰り返した結果、土地と建物の所有者が複雑に入り組んでいたからです。知り合いの不動産会社から「解決してくれたら1円で売ります」と持ち掛けられ、弁護士を間に入れ権利関係をクリアにしたうえで、私が100%の権利を得ました。
その過程では、権利者からコンサルタント料や処分代の名目で費用をもらい、それを他の人にわたすという調整を行っています。私の取り分はゼロですが、弁護士費用などはコンサルタント料から充て、実質的な持ち出しは9万円程度でした。格安には理由があり、こういった手間や知識は求められます。
ちなみにこの家は突風により附属家が倒壊してしまったため、1年半後に売却しました。不動産会社に相談したところ、「家を解体して更地にしたら土地だけで840万円、現況のままなら420万円」とのことだったので、現況で売りに出したところ満額で買い手が付きました。
図らずとも不動産投資の入り口から出口までを経験した物件ですが、最終的な利益はプラス。築古物件だとこういったリスクはありますが、安く買うことで回避できたというエピソードでした。
いくら全国にたくさんの空き家があるとはいえ、そんな簡単に見つけられるのか。私は3つのアプローチを実践しています。
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