【開発者に聞いた】ソニー・ホンダ「協業の仕方」をAFEELA 1のデザインから解き明かす

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シートやトリムは素材を含めて質感の高さを感じられた(筆者撮影)
シートやトリムは素材を含めて質感の高さを感じられた(筆者撮影)

オーディオは、AFEELA 1のアピールポイントのひとつだ。

ソニーの立体音響技術を使った「360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)」を搭載しており、「ドルビーアトモス」にも対応している。ホームオーディオより指向性の高い音響効果が得られるという。ドアやピラーだけでなくシートのヘッドレストにもスピーカーを内蔵しており、4人が別々の音を楽しむこともできる。

取材車でその音を聴かせていただくと、音が自分のまわりを駆け巡るような感覚で、他のプレミアムブランドの搭載する車載オーディオシステムとは別次元の、映画館にいるような臨場感だった。これだけでAFEELA 1を選ぶ人がいても不思議ではない。

前後シートのショルダー部にもスピーカーが設置される(筆者撮影)
前後シートのショルダー部にもスピーカーが設置される(筆者撮影)

「サブウーファーをセンターコンソールに内蔵したことも特徴です。普通はトランクなどに置きますが、『いちばん近いところで音を感じてほしい』といわれて、なるほどと思いました。チューニングの作業は、ホンダの人間から見ると何をやっているのかわからない細かなもので、夜通し続けてチューニングするなど、ソニーの音へのこだわりに圧倒されました」(河野氏)

音といえば、AFEELA 1ではウインカーの作動音や低速時の車両接近通報音など、ありとあらゆる音をデザインしたとのこと。スマートフォンの着信音やパソコンの起動音などにもこだわってきた、ソニーの考えが反映されている。

OTA(Over the Air)で音のアップデート

クルマ好きには、ドライビングゲーム「グランツーリスモ」を制作するポリフォニー・デジタルが、モーターサウンドの開発に関わっていることもニュースになるだろう。

「アクセルのオンオフに対する反応をどれだけリニアにするかなど、実際にゲームをしながら突き詰めていきました。減速時の回生ブレーキの音にもこだわって作っています。まずは1種類でのリリースですが、今後OTA(Over the Air)で増やしていければと思っていますし、将来はビジュアルのコンテンツを含めてクリエイターに開放して、一緒に作ってもらうことも考えています」(石井氏)

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