ソニーが「ラスト・オブ・アス」展示で見せた新体験 技術で拓く「ディズニーと似て非なる道」

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CES2025ソニー
ソニーは大ヒットゲーム「ラスト・オブ・アス」の主人公たちに扮した俳優との撮影コーナーも設けた(記者撮影)

「合流するはずだった仲間がまだ来ていない。迷っているだけなのか、あるいはもっと悪いことが起きているのかもしれないが、私たちは彼らが消えた地点に向かい、これが脱出できるルートなのかどうかを確認しなければいけない!」ーー。

アメリカ・ラスベガスで1月7~10日まで開催された世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2025」。ソニーグループのブースではゲームソフトの「The Last of Us」(ラスト・オブ・アス)をベースにした展示に多くの人が集まっていた。

ラスト・オブ・アスは、謎の感染症が発生し感染すると人々が自我を失い凶暴化してしまう世界の中で、主人公のジョエルが少女・エリーを目的地まで送り届けるといったストーリー。サバイバルホラーアクションゲームだ。

匂いも含めてゲームの世界観を再現

展示の入り口に設けられた説明用のスペースで最初に、登場人物に扮した俳優から、冒頭のようにまるでゲームの世界にいるかのような説明を受ける。参加者は懐中電灯と銃を模したコントローラーを渡され、次の部屋へと移動する。

移動先のスペースには、参加者を囲む壁全体に高精細のLEDディスプレーが設置されている。振動する床や立体音響、匂いの生成などの技術が組み合わされて、ゲームの世界観を忠実に再現している。

CES2025でのソニー
展示内部の様子。参加者は案内役の俳優から指示を受けつつ、敵と対峙しストーリーを進める(提供:ソニーグループ)

ソニーグループの十時裕樹社長が昨年5月の経営方針説明会で掲げたのは、「クリエイティブ・エンターテインメント・ビジョン」という新たな長期目標だった。(参考記事)

これは、ゲーム、音楽、映画、アニメ、スポーツの5つのエンターテインメント領域について、それぞれをIP(知的財産)の「創出」「育成」「展開」の3段階に分けて考え、成長させていこうというコンセプトだ。

CESのソニーブースではこの「ビジョン」に対応する形で、IPの「創出」「育成」「展開」のそれぞれをテーマとした展示が行われた。

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