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ソニーと融合進むプレステ「IP創出」へ前のめり ハードとソフトの蜜月消え"存在意義"はどこへ

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ゲームビジネスの「ハードとソフトの融合」は過去の話。ソニーはIP創出に向けてグループ総出で注力する。改めて問われる「プレイステーション」の存在意義とは。

東京ゲームショウに5年ぶりにブースを出展したプレイステーション。「プレイステーション5」を試遊しようと多くの人が訪れていた(撮影:梅谷秀司)

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「ソニーはクランチロールを介して、アニメ制作の人選にまで口を出してくる。それだけ“本気”だということだ」

クランチロールは、ソニーグループが2021年に買収した海外向けのアニメ配信プラットフォームだ。200以上の国と地域で展開しており、当初は500万人強だった有料会員数は今年7月に1500万人を突破した。名実ともに世界最大級の配信プラットフォームとなっている。

あるゲームソフトメーカーの幹部は、自社ゲーム作品のアニメ化に関しクランチロールとやりとりしていたが、やがてソニーから制作陣の選定などについて、さまざまな要望を受けたと打ち明ける。

ソニーの泣きどころ

ソニーはゲーム、音楽、映画の3つのセグメントを今後の成長を牽引するエンターテインメント3事業と位置づけ、重点的な投資を行っている。なかでも躍起になっているのがIP(知的財産)の掘り起こしだ。

ソニーには弱点がある。それは、自社がゼロから生み出したIPが少ないことだ。グループ社長の十時裕樹氏がフィナンシャル・タイムズ紙のインタビューで「初期段階のIPが欠けているのが課題だ」と語るほどだ。

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