シャオミは2010年にスマートフォン・メーカーとして創業し、スマート家電やインターネット・サービスなどに事業分野を拡大。2021年3月に異業種からのEV事業参入を宣言した。

そして3年後の2024年3月、同社はEVの第1号モデルのスポーツセダン「SU7」を発売した。このモデルは前評判を大きく上回る人気を集め、2024年末までに13万5000台以上を納車。現在も10万台を超えるバックオーダーを抱えている。
シャオミは第2号モデルのSUV「YU7」の開発を進めており、2025年6月または7月に投入する予定だ。3月18日には2025年の販売目標を30万台から35万台に上方修正するなど、EV事業の先行きに自信を深めている。
財務体質の改善を後押し
総売上高の5割以上を稼ぐスマホ事業も好調だ。シャオミの決算報告書によれば、2024年の通期売上高は(スマホ事業とEV事業の相乗効果で)前年比35%増の3659億元(約7兆5705億円)、純利益は同41.3%増の272億元(約5628億円)に達し、過去最高記録をそろって更新した。
とはいえ、EV事業の急成長とともに事業資金も急膨張している。

決算報告書によれば、2024年の売上原価は前年比35.5%増の2893億元(約5兆9856億円)、研究開発費は25.9%増の241億元(約4986億円)に上った。また、2024年末時点のシャオミの総資産負債比率は53.1%と、2023年末時点の49.3%から3.8ポイント上昇した。
アメリカ金融大手のシティグループは、今回のシャオミの資金調達について「財務体質の改善やEV生産能力の増強、AI関連の研究開発などの支えになり、会社に長期的なメリットをもたらす」と前向きな評価を示した。
(財新記者:覃敏)
※原文の配信は3月25日
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