
中国のEV(電気自動車)最大手、BYD(比亜迪)の事業規模がアメリカのテスラをついに上回った。
BYDは3月24日、2024年の通期決算を発表。同年の売上高は前年比29%増の7771億200万元(約16兆782億円)に達した。一方、テスラが1月29日に発表した決算によれば、同年の売上高は前年比1%増の976億9000万ドル(約14兆6621億円)だった。
なお、BYDの2024年の純利益は402億5400万元(約8329億円)と前年比34%の大幅増益を記録。中国自動車市場の熾烈な価格競争にもかかわらず、過去最高益を更新する圧倒的な強さを見せつけた。
テスラの自動車事業は前年割れ
世界の自動車業界において、テスラは長年にわたりEVのパイオニアと見なされてきた。そんななか、BYDは過去数年で急速に頭角を現わし、テスラを猛追する挑戦者として注目を集めてきた。
とはいえ、両社の事業構成には違いがある。テスラは自動車事業ではBEV(訳注:バッテリーだけを動力に使うEV)に特化しており、自動車以外にも蓄電システムなどの事業を持つ。BYDはBEVとともにPHV(プラグインハイブリッド車)も生産しており、電池の外販事業や電子機器の受託製造事業も手がけている。
自動車事業の業績だけを取り出すと、BYDの2024年の総販売台数(訳注:電動バスなどの商用車も含む)は前年比41.3%増の427万2100台、売上高は同27.7%増の6173億8200万元(約12兆7736億円)だった。
それに対し、テスラの自動車事業は販売台数が前年比1%減の178万9200台、売上高は同6%減の770億7000万ドル(約11兆5673億円)にとどまった。BYDとの勢いの差は明白と言えそうだ。
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