BYDの2024年の業績に最も大きく貢献したのは、(BEVではなく)PHVの急成長だ。同年のPHVの販売台数は前年比72.8%増の248万5400台に達し、総販売台数に占める比率が初めて5割を超えた。

一方、BEVの販売台数は176万5000台と前年同期比12.1%増加したものの、テスラに2万台余り及ばなかった。それでも、2025年はBEVに関してもBYDがテスラを追い抜くのが確実な情勢だ。
「政府補助金」が2.3倍に増加
BYDが驚くべき急成長を実現した背景には、世界最大の自動車市場であり、エンジン車からEV・PHVへの切り替えが世界最速で進む中国市場を本拠にしていること。さらに、中国市場でのPHV人気の高まりをいち早くつかみ、販売拡大につなげたことがある。

同社の2024年の決算報告書には、そのほかにも注目すべき項目がある。自動車、電池、電子機器製造の3大事業とは別に、営業外収益の一部として140億5200万元(約2907億円)が計上されているのだ。
そのうち7割超の104億600万元(約2153億円)は、「日常的事業活動に関連する政府補助金」だ。この項目は2023年の46億1900万元(約956億円)から2.3倍に急増し、BYDの純利益を押し上げた。
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は3月25日
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