「最寄り駅は遠い、利用者も多い…でも廃止だ!」 23区でも登場した「バス廃止」の路線。バス会社を襲う「リエッセ不足問題」の複雑な事情
沿線の道幅は高度成長期とさして変わらず、クネクネとして見通しも悪い。かつ、クルマの通行量もそれなりにあり、自転車・徒歩での移動もはばかられる。そんな地域の人々の生活移動の足として、泉38は何かと重宝されてきた。
そんな泉38は、西武バスに伺ったところ「小型バス『リエッセ』5台で運行している」という。しかしリエッセは2011年に生産中止となっており、中古で購入できたとしても、それは「少なくとも14年モノ」。
そこまでして路線を存続させるメリットはなく、西武バスも「老朽化した車両の代替問題」を、路線廃止の一因として挙げている。
いま小型バス車両といえば、2006年の大幅モデルチェンジから一挙に定着した「ポンチョ」が主流だ。
なぜ、泉38はポンチョではなく、リエッセでないと運行できないのか? 代替できない要因は「狭い路地での小回り性能」「乗客の収容能力」だ。
小型バスでも意外と違う!「リエッセ」と「ポンチョ」の差とは

小型バス車両の比較表。リエッセ・ポンチョのスペック上の違いはほぼない(日野市資料より)

小型バス「ポンチョ」。写真は八潮市「ハッピーこまちゃん号」(筆者撮影)
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