「最寄り駅は遠い、利用者も多い…でも廃止だ!」 23区でも登場した「バス廃止」の路線。バス会社を襲う「リエッセ不足問題」の複雑な事情
人口の急増に道路整備が追い付かなかった首都圏を中心に、泉38と同様の「ポンチョでは替えが利かない」路線は多く存在した。リエッセの入手が徐々に困難になる中、各社はどのように対応しているのか?
まず、多いのが「ポンチョへの置き換えが後から可能となった」ケースだ。「泉38」とおなじ練馬区内のコミュニティバス「みどりバス」では、運行困難だった「丸山西橋交差点」の改修でリエッセを維持する必要が消滅、小型車両をすべてポンチョで統一できたという。
また、埼玉県・草加市コミュニティバス「パリポリくんバス」のように、委託先のバス会社(東武バスセントラル)から「狭い宅地はリエッセのほうがいい」と逆提案を受けたようなケースもある。
ただ、運行を開始した2016年当初は「中古のリエッセが安かった」こともあって採用に至ったものの、もともとポンチョで走行できないわけではなかった。現在ではポンチョへの置き換えが完了しているという。
石川県能美市「のみバス」のように、リエッセより小回りが利くワゴン車「トヨタ・ハイエース」へ、車両のサイズダウンを行ったケースも。同路線は「1便当たり平均0.9人、最大でも11人」と乗客が少なく、ワゴン車でも十分に賄えるようになったのだ。
ほか、武蔵村山市「MMシャトル・武蔵砂川ルート」のように、ポンチョで走行上の問題が指摘されていたルートが廃止となったケースも。小型車両で運行する路線は運賃も低額で採算を取りづらく、「路線そのものが消滅」「路線バス仕様の車両が必要なくなった」ケースも多い。
リエッセでないと走行できない路線はどうなる?
ただ、国際興業バス「武浦02(松本循環)」「東大03」(いずれもさいたま市内)のように、西武バスと同様に「リエッセでないと走行できない(カーブを曲がれない)」路線も、依然として存在する。
両路線とも鉄道駅が遠い地域には欠かせないバス路線であり、利用者もそれなりに多いが、同社に伺ったところ「現在の車両(リエッセ)が運行できなくなった場合、現時点で代替手段は考えておりません」とのことだった。
今後とも「泉38」のような「必要性があっても、走れる車両がない」ことによるバス路線の廃止が生じるかもしれない。道路事情を考えると、こういった路線の自動運転化は相当に困難(不可能かもしれない)であり、自治体の仕事である道路改修・整備もセットで考えていく必要があるだろう。
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