中国で成長著しい「ショートドラマ」 日本でも急速に動き出す市場 どこまで根付くか
各種調査会社の調べでは、ReelShort(中国在線)、DramaBox(点衆科技)、ShortMax(九州文化)は、全世界の総ダウンロード数が1億を超えているとされ、GoodShort(新閲時代)やMoboReels(福州暢読)、FlexTV(安悦網絡)など、1000万前後から数千万(総ダウンロード数)に迫るアプリが群雄割拠している。
国内で熾烈な市場競争を繰り広げる一方、アプリ運営各社は欧米やアジアなど積極的なグローバル展開を進めている。
なかでも日本は、2026年には市場が1530億円規模に達する予測(市場調査会社YHリサーチ)もあり、映画興行(2000億〜2500億円ほど)に匹敵するコンテンツへの成長が期待されている。
そうしたなか、エンターテインメント産業のなかでも新興業界となるショードラ関係者が、次なる飛躍に向けて一丸となって一歩を踏み出したのが、『上海ショートドラマフェスティバル2025』。
昨年6月に『第26回上海国際映画祭』内のプログラムとして第1回が実施されていたが、市場の急成長にともない、今年から独立した大規模フォーラムとしてリスタートした。
さらなる発展が期待されるショートドラマ
『上海ショートドラマフェスティバル2025』の開幕式には、メディアをはじめとしたエンターテインメント産業を管轄する政府や市の要人が挨拶に立ち、公的な資金援助を含めたサポートや、ワンストップの撮影体制の構築など業界の本格的な発展へ向けた支援を約束した。
続く「ショートドラマのグローバル市場の未来」を掲げたテーマフォーラムや、作品のクオリティ向上や産業発展へ向けたディスカッションには、中国のオンライン・エンターテインメントシーンを代表するそうそうたる顔ぶれが集結。
国内外のトッププラットフォーム、制作会社、専門家が集まり、ショードラの海外進出展開について議論し、グローバル産業リソースの連携支援を確認したほか、それぞれのメディアグループが、ショードラ・ブランド設立や脚本募集プログラムなどのプロジェクトへの投資を発表。ビジネス面以外でも、制作面の最新トレンドを共有した。
また、上海市が全方位的なサポートを提供するショートドラマ支援計画「繁花2.0」が発表され、業界からは一般企業との交流を通じて異業種タイアップやコラボなどの連携を探る「ショートドラマ+」をテーマにするビジネスチャンスの拡大が提示された。
本フェスからは、ショードラがまさにいま中国のホットコンテンツとなり、エンターテインメント産業だけでなく、ネット産業のなかでも、今後のさらなる発展が見込まれる、中心的な業界として位置づけられていることが示された。
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