「駐車するためにわざわざ高速へ…」トラック運転手たちを心底悩ませる“長時間労働”より深刻な問題
全日本トラック協会の資料によると、大型トラック・トレーラーの車両数は、緑ナンバー・白ナンバーを含めると全国で約200万台超。国土交通省の資料によると、高速道路の大型・中型・特大車の利用台数は、全国で1日約100万台。
一方、公益財団法人高速道路調査会などの発表では、NEXCO3社の大型車駐車マス数は2022年度末時点で約3万台、一般道路側のトラックステーションと道の駅を合わせた大型車駐車マス数(主要な高速道路周辺のみ)は約2700台にとどまる。
そんな中、トラックの多くは「まだ準備ができていない」という荷主都合によって、「荷待ち(待機)」をさせられることが少なくない。国交省によると、運送業界による度重なる要請にもかかわらず、荷待ち時間は2020年度の1時間34分に対して、2024年度は1時間28分とほぼ変わっていない。
しかも、待たせておきながら待機所を用意しないどころか、「敷地内に待機所はございません」と言い放つ荷主もいる。

「止まっても違反、止まらなくても違反」
さらに、ドライバーには4時間走ったら30分の休憩、9時間以上の休息(インターバル)を設けなければならないという別のルールが課せられていることから、「(路駐の場合は)止まっても違反、止まらなくても違反」という状況に陥ってしまう。
このため、荷待ちをする必要のあるドライバーは、荷主へ向かう道中、走りながら「トラックを止められる場所が確保できるか」という不安をつねに抱いている。
なんとか確保できたコンビニなどの大型車専用マスでも、長時間駐車して迷惑をかけたり、トラブルになることも。場所を確保できなければ、長時間路上駐車をしなければならず、それによって世間から批判されることもある。
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