Suicaの牙城を崩すか? 専用カード不要で乗車可能、海外客対応とコスト削減で急拡大する鉄道タッチ決済戦略
「クレジットカードをかざすだけで乗車できるなら、両替やチャージが不要になります。2024年4月と比べると利用者が2倍以上に増えており、タッチ決済への関心が高まっていると感じます。2025年3月には利用駅を拡大し、さらに利用者が増えるのではないでしょうか」
切符を購入しなくてもよいメリットは、駅係員の負担軽減だけでなく、混雑緩和にもつながる。今後は関西各社やカード会社との協力を深め、「どの路線でもタッチ決済で乗れる」環境を目指すという。

南海電鉄は関空アクセス路線を抱えることもあり、2021年の段階からVisaのタッチ決済を導入していた(南海難波駅でのデモを筆者撮影)
「脱磁気券化」の推進策として
同じく大阪エリアに路線を持つ阪神電気鉄道は、もともと「インバウンドや観光客が多い駅での券売機行列対策」としてタッチ決済を導入した。経営企画室(広報担当)によれば、2024年10月時点は窓口への簡易端末の設置のみで利用が伸び悩んだが、今年2月に自動改札機でタッチ決済に対応してからは徐々に利用が増えているという。
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