Suicaの牙城を崩すか? 専用カード不要で乗車可能、海外客対応とコスト削減で急拡大する鉄道タッチ決済戦略

WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)は日本の鉄道事業者として初めてVisaのタッチ決済を導入した(WILLERニュースリリースより)
同社広報は続ける。
「IC乗車券や紙券を使っているお客様も、Visaタッチを使いたいお客様も、好きな手段を選べるのが理想です。ストレスがない移動がかなえば、街の活性化にもつながると考えています」
さらに同社は「決済データを活用して利用者動向を分析し、サービス改善や新たなマーケティング施策に活用したい」とも述べ、タッチ決済導入によるデータの有効活用に期待を寄せる。決済手段の進化にとどまらず、データ基盤としての役割も見据えているわけだ。
インバウンド需要の増加を見据え、利用者が2倍超に
大阪・関西万博を控え、インバウンド旅客への対応が急務となっている南海電鉄。同社総務広報部は、タッチ決済導入の一番の理由として「海外からの利用客がスムーズに鉄道を使えるようにすること」を挙げる。空港アクセスを担う路線では、券売機で外貨の両替や駅員への問い合わせが増え、窓口が混雑する課題があったのだ。
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