零跑汽車のEVのラインナップは、車格別にA、B、C、Dの4シリーズに分かれている。現時点の主力はCシリーズであり、2024年の販売台数は22万5000台と総販売台数の4分の3超を占めた。

2025年の販売戦略では、より価格が手頃なBシリーズの拡販に力を入れる方針だ。Bシリーズの車種は10万~15万元(約203万円~305万円)の価格帯が中心で、第1号モデルの小型SUV「B10」の販売予約の受け付けを3月10日に開始した。
ヨーロッパでの現地生産急ぐ
B10の売り物は、同価格帯の競合車種を大きくしのぐ価格性能比の高さだ。予約価格が12万9800元(約264万円)の最上位グレードは、航続距離510キロメートルの大容量電池に加えて、(レーザー光を用いた3次元センサーの)LiDAR(ライダー)を使った先進運転支援システム(ADAS)も搭載している。

勢いに乗る零跑汽車だが、懸念材料もある。EVの輸出先として期待していたヨーロッパ市場で、中国製EVに対する高率の追加関税が導入されたことだ。EU(欧州連合)が定めた追加関税率はメーカーごとに異なり、零跑汽車は20.7%となっている。
「追加関税に中国からの輸送費も加味すると、わが社の競争力に及ぼす影響は大きい」。零跑汽車の朱江明CEO(最高経営責任者)は決算説明会でそう述べ、EU域内でのEVの量産を2026年4~6月期または7~9月期までに実現する目標を示した。
(訳注:零跑汽車はヨーロッパ自動車大手のステランティスと資本提携しており、ステランティスのポーランド工場などを活用して部品レベルからの現地生産を目指しているとみられる)
(財新記者:余聡)
※原文の配信は3月11日
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