中国新興EV「零跑汽車」、海外進出を急加速の野望 資本提携先のステランティスの拠点を活用

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零跑汽車はステランティスとの協業をテコに海外事業の急拡大を目指す。写真はパリ・モーターショーに出展した同社の展示ブース(ステランティス提供)

中国の新興EV(電気自動車)メーカーの零跑汽車(リープモーター、正式社名は零跑科技)が、海外市場への進出を急加速しようとしている。

同社は10月14日、フランスでのパリ・モーターショーの開催期間中に海外事業戦略を発表。2025年末までにヨーロッパ市場に500カ所の販売拠点を設ける目標を掲げたほか、2024年10~12月からアジア太平洋、中東、アフリカ、南アメリカなどで市場開拓を開始すると宣言した。

この野心的な計画を下支えするのが、ヨーロッパ自動車大手のステランティスとの協業関係だ。零跑汽車の創業者で董事長(会長に相当)を務める朱江明氏によれば、同社は(海外市場開拓の過程で)ステランティスが世界各地に張り巡らした10万カ所を超える販売・サービス拠点や、それらをつなぐ物流網を活用できるという。

海外事業の合弁会社を設立

零跑汽車とステランティスの協業は2023年10月、ステランティスが約15億ユーロ(約2441億円)を投じて零跑汽車の発行済株式の約20%を取得したことで始まった。この資本提携の時点から、両社は零跑汽車の海外事業を専門に手がける合弁会社の設立に合意していた。

そして2024年5月、ステランティスが51%、零跑汽車が49%を出資して「零跑国際(リープモーター・インターナショナル)」が発足。同社には零跑汽車のEVを大中華圏以外のグローバル市場で販売する権利や、中国以外の国・地域で現地生産を行う権利が独占的に付与された。

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