「学童」には”質の高い学び”を提供できる可能性がある!開成高・東大卒・BCG出身の安野貴博が考える”STEAM活動”の大切さ

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マッチングサービスは、登録時に子どもが何に興味があるかだけでなく、認知特性もインプットできるようにデザインするとよいでしょう。一つのことに集中するのが得意な子どももいれば、次々と新しいことに挑戦するのが得意な子どももいます。

プログラム内容と当人の認知特性がマッチしていないと、「参加してみたけどつまらなかった」で終わってしまいかねません。子どもの発達の傾向や認知特性も加味したレコメンドによって、体験そのものの質を高めていくのがポイントです。

すべての子育て世帯への助成制度を設けることを提案

また、校外学習に関しては「体験格差」の問題にも留意する必要があるでしょう。

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経済的に困窮している家庭の子どもが学習体験の機会が少なくなることを避けるため、すべての子育て世帯への助成制度を設けることを提案します。

具体的には、月額5000円程度のバウチャーを発行し、学習塾やスポーツ教室等も含めて校外学習の学びにかかった費用の一部をまかなってもらうのです。

すでに大阪市の「大阪市習い事・塾代助成事業」など同様の政策が実施されていますが、一定の条件をクリアした事業者が提供するプログラムでのみ、バウチャーを使用できる仕組みです。

利用者側からすれば、市のチェックを経た事業者なので安心感を得られるメリットもあります。大阪の事例は小学校5年生からを対象としていますが、東京ではより早期教育へのニーズもありそうです。

今、主に中学校を対象に部活動の地域移行が段階的に進んでいますが、教員の働き方改革の一環であると同時に、これは「放課後充実改革」とも言えます。学校の部活に入ることがデフォルトだった時代から、「放課後の時間に何をするか」を主体的に選択できるようになりつつあるなかで、ポイントを押さえた行政支援が不可欠なのです。

安野 貴博 AIエンジニア、起業家、SF作家

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あんの たかひろ / Takahiro Anno

1990年、東京生まれ。東京都文京区育ち。開成高校を卒業後、東京大学工学部システム創成学科へ進学。「AI戦略会議」で座長を務める松尾豊教授の研究室を卒業。外資系コンサルティング会社のボストン・コンサルティング・グループを経てAIスタートアップ企業を二社創業。デジタルを通じた社会システム変革に携わる。日本SF作家クラブ会員。

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