小さなステップを着実に積み重ねる「チャンクダウン」は“慎重派”が目標達成するカギ。そして慎重派にやってはいけない「NG行為3つ」とは?
目標に対する具体性や達成感、そしてそれがもたらす成果や成長をイメージさせる言葉をかけることが大事です。
「この○○を身につければ、もっと仕事の幅が広がるね。今がそのチャンスだよ」
「○○をクリアすることで、次のステップに進む準備が整うよ。一緒にやり遂げよう」
「この○○ができるようになったら、また一つ成長することができますね」
「この難局をクリアしたら、あなたのやり方が正しいということを証明できますね」
「まずはここから一歩ずつ。この○○を積み重ねれば、大きな成果に繋がりますね」
「最初の小さな一歩が、大きな変化を生んでいきます。この○○を身につけることがその始まりですね」
といった言葉が効果的です。
細部に対する意識やこだわりが強い傾向があるので、大雑把なことや曖昧なことには反応しません。
複数での取り組みよりも単独でこなせる仕事やプロジェクトで、その中で具体的な達成目標を設定するとモチベーションが持続する傾向があります。
また、あまり気にかけたり、面倒を見ると嫌気がさす傾向があります。
一人でもある程度の成果をあげるタイプですので、適度に声をかけてあげましょう。
D選手の例
高校の陸上部で長距離ランナーのD君は、同じく慎重派のタイプの選手。
走りのフォームやタイムの細部にこだわるところがあります。
そんなD君とのオンラインセッションの際、最近は練習の内容が漠然としていることが多く、集中力を欠いているという話がありました。記録会で良いタイムを出したいという気持ちはあるものの、気持ちが乗らないというのです。
もう原因は明らかですよね。
そこでD君に「今の課題は何?」と質問してみました。
「記録会があるのはわかっているのですが、遠いというか……まだ実感が湧かない感じで、何をやればいいのか迷っているという感じです」
真面目なD君らしい返答です。
「そうか。じゃあ、まずこれをしておきたいということは何かある?」と聞くと、「まずはフォームの改善ですね。腕の振りをこんなふうにできたらいいなと思っています」
と実際にモニターの前でやって見せてくれました。
「なるほどね。ではその腕の振りを改善する具体的な取り組みは?」と聞くと、いくつか答えが返ってきました。
「ではその中で最初にやることは?」という質問でファーストステップを明確にして、「具体的にどうなったら次のステップに行く?」という質問でさらに目の前の目標を具体化していきました。
D君の目が段々と輝いてきているのがわかりました。
「早速やってみます!」と元気よく答えてくれたのが印象的でした。
記録会で好成績を残し、D君は箱根駅伝の強豪大学への内定をもらいました。
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