香港ディズニー「アナ雪」効果で10年ぶり黒字化 入場者数がコロナ前を上回り、園内消費も好調

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「『ワールド・オブ・フローズン』の成功に加えて、マーベル作品をテーマにしたアトラクションの増設などを進めている。今後も(業績の)安定した成長を確信している」。香港ディズニーのマイケル・モリアーティCEO(最高経営責任者)は決算説明会でそう述べ、先行きに自信を示した。

(訳注:マーベル作品はディズニー本社が2009年に買収したマーベル・エンターテインメントの作品群。香港ディズニーには現在「アイアンマン・エクスペリエンス」と「アントマン&ワスプ:ナノ・バトル!」の2つのアトラクションがあり、人気を集めている)

世界で香港だけのアトラクションがファンを引き寄せている。写真はそり型コースター「ワンダリング・オーケンズ・スライディング・スレイ」(香港ディズニーランド・リゾートのウェブサイトより)

香港ディズニーは、日本の東京ディズニーランドに続いて開業したアジアの都市では2カ所目のディズニーランドであり、世界最小のディズニーランドでもある。当初は入場者数が思うように伸びず、9年目の2012会計年度にようやく(単年度の)黒字化を達成。しかし2015会計年度に再び赤字に転落し、2023会計年度まで9年連続の最終赤字が続いていた。

戻った観光客の関心つかむ

なかでも苦しい経営を迫られたのが(中国政府の「ゼロコロナ」政策の影響を受けた)2020年から2022年にかけての新型コロナ流行期だ。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

香港政府は、香港ディズニーに対して入園者数の制限やソーシャルディスタンスの確保など、厳しい防疫対策の徹底を要請。香港で感染が急拡大した時期には、強制的な休園も強いられた。

中国本土と香港の往来が正常化し、香港の観光産業が徐々に回復し始めたのは2023年に入ってからだ。その年の11月に開業したワールド・オブ・フローズンは、香港に戻ってきた観光客の関心を香港ディズニーがつかむきっかけになり、業績の急回復につながった。

(財新 駐香港記者:文思敏)
※原文の配信は2月26日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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