
将来を考えながらお金を使うのは、とても難しいものです(写真:Christoph Burgstedt/PIXTA)
私たちは日常生活でたくさんの情報に囲まれていますが、そのすべてを一度に理解するのは大変です。そこで、重要な要素だけを取り出して、それらの関係を簡単に表現するのが「数理モデル」です。これにより、私たちは複雑な問題をより簡単に理解し、解決することができます。
進路選択、就職活動、結婚、家計管理など、人生で誰もが直面する多様な問題を考える際に「数理モデル」を活用することで、新たな切り口が見えてきます。冨島佑允氏著『人生の選択を外さない数理モデル思考のススメ』より一部抜粋・編集して紹介します。
将来を考えながらお金を使うのは、とても難しいものです。投資や資格の勉強にお金をまわそうとしても、気がついたら流行りの服やお酒などを買ってしまうという経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
私も意志薄弱なほうで、お酒は一滴も飲めないのですが、甘いものが大好きで、いつも誘惑と戦っています。仕事でストレスがたまると、ついチョコレートやケーキを買って食べてしまうのです。
1回あたりの金額はたいしたことありませんが、そうやって頻繁に誘惑に負けてしまうので、長い目で見ればかなりの金額をスイーツに捧げてしまっています。
ついつい目先の利益を求めがち
「朝三暮四」という言葉がありますが、これは人や動物が目先の利益にとらわれやすいことを表しています。中国の戦国時代の書物『列子』に書かれていた逸話がもとになっていて、ある人が猿たちに、「どんぐりを朝に三つ、夕方に四つやろう」というと、猿たちは怒り出しました。
そこで、「どんぐりを朝に四つ、夕方に三つやろう」というと、猿たちはひれ伏して喜んだというものです。
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