中国の人工知能(AI)スタートアップDeepSeek(ディープシーク)は、来週から主要なコードとデータを一般に公開する予定だ。オープンAIなどのライバル企業よりも多くのコア技術を共有するという異例の措置になる。
1年2カ月前に創業したディープシークは先月、そのAIモデルの洗練度の高さでシリコンバレーを驚かせたが、そのコードリポジトリを全ての開発者や研究者に公開する計画だ。
これにより、評価の高いモデル「R1」やその他のプラットフォームのコードを誰もがダウンロードし、その上にプログラムを構築したり、コードを改良したりすることが可能になると、ディープシークがソーシャルメディアX(旧ツイッター)への投稿で説明した。
この動きにより、ディープシークはAI開発におけるオープンソースアプローチをさらに推し進めることになる。同社のモデルは、ベンチマークテストでオープンAIやメタ・プラットフォームズを上回る成果を上げており、このアプローチを支持する声は高まっている。
メタなどは既に自社のモデルを一般公開しており、ユーザーは各自の用途に合わせてプラットフォームをカスタマイズすることができる。
オープンAIは当初、部分的にオープンソースとしてスタートしたが、その後アプローチを転換した。
ディープシークは基礎となるコード、その作成に使用されたデータ、そのコードの開発と管理方法を公表することで、さらに先を行くつもりだとしている。
コーディングの秘密を自由に利用できるようにすることは、ディープシークの技術のより広範な採用に役立つ。
同社は21日Xで「当社は汎用人工知能(AGI)を研究する小さなチームだ。来週から5つのリポジトリをオープンソース化し、小さいながらも誠実な進歩を完全な透明性をもって共有していく」と発表した。
コードおよびデータのリポジトリは、AIモデルのトレーニング、実行、評価に必要なデータおよびリソースを整理し管理するデジタルストレージスペースだ。ディープシークによると、同社の技術はすでに完全にテスト、デプロイ(配置)、文書化されているという。
著者:Saritha Rai
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