
貴重な資源が眠ると期待が集まる“小惑星探査ビジネス”をご紹介(写真:J BOY/PIXTA)
「宇宙」というと、遠い世界で自分には関係ないことのような気がしませんか?
実は、宇宙の技術は農業、漁業、物流、防災、行政など、あらゆる分野でイノベーションを起こす可能性を秘め、市場規模も2023年で98兆円、2035年には280兆円まで成長が見込まれています。
宇宙ビジネスメディア「宙畑(そらばたけ)」の編集長、中村友弥氏の著書『宇宙ビジネス』より、小惑星探査ビジネスと隕石からの防衛についてお届けします。
地球外に資源は眠っているのか?
本稿では、月、火星以外にも、貴重な資源が眠ると期待される小惑星探査ビジネスについて紹介します。
まず、小惑星とは何かというと、太陽系にある天体のうち惑星や衛星、彗星などを除くもので、火星と木星の間に多く存在します。現在確認されている小惑星の数は、100万個以上とされています。
小惑星といえば、JAXAの小惑星探査機「はやぶさ」が、小惑星「イトカワ」に向かい、複数のトラブルを乗り越えながらも、地球にその物質を持ち帰ったというニュースを覚えている方も多いかもしれません。地球へのサンプルリターンが実現したのは2010年6月13日のことで、世界初の偉業でした。
そして、はやぶさの後継機である「はやぶさ2」は、2020年12月6日に小惑星「リュウグウ」の試料が入ったカプセルを地球に送り届け、次のミッションへと向かいました。
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