ChatGPTをビジネスで活用する5つのテクニック 生成AI活用のカギは「指示の技術」にあり。その具体例を紹介
チェーン・オブ・ソート(Chain-of-thought、CoT)は、「まず原因を挙げる→次に対策案を検討→最後に最適策を選ぶ」といったように、思考ステップを順番に指定するテクニックだ。問題解決や企画立案など、論理的なプロセスが重要な場合に威力を発揮する。
例えば、売上低下の原因を整理しながら対策を考える、というように段階を踏んで分析してもらうと、ChatGPTが結論に至るまでの筋道を示しやすくなる。結論だけでなく、その理由やプロセスが明確になるため、納得感のある提案を得やすい。
(1)停滞している原因を3つ挙げ、それぞれ一言で説明
(2)原因ごとの対策案を考え、各対策の根拠を簡単に示す
(3)最も効果が大きい対策を1つ選び、その理由を論理的にまとめる」
こうした“原因→対策→最適解”の順を示すだけで、回答の抜け漏れを防ぎやすくなる。企画書や提案書の下書きにも応用しやすい方法だ。
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予想される専門領域や注目点を変化させる
ロールプレイは、「あなたは○○の専門家(または担当者)です」とチャットAIに役割を設定するテクニックだ。これにより、予想される専門領域や注目点が変わり、回答の中に専門的な知見やリスク管理の視点などが盛り込まれやすくなる。
例えば、「あなたは経営コンサルタントです。製造業の中小企業がDXを導入する際の手順を5つに分けて提案してください」と指示すると、組織改革や投資判断を意識した提案が返ってくる。「あなたは法務の専門家です」とすれば、契約リスクやコンプライアンス面を考慮した回答になりやすい。
このように役割や企業規模を指定すれば、ChatGPTは「コンサルタント視点」と「中小企業にありがちな制約」を踏まえた提案を考えようとする。複数のロールプレイを試せば、多角的な分析が可能になる。
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マルチステップ指示は、いくつかのステップに分割して段階的にチャットAIへ依頼する方法だ。1回で完成形を求めるのではなく、「まず概要→次に詳細→最後にまとめ」と少しずつ仕上げていくイメージになる。
途中の段階で軌道修正を行いやすく、大幅な手戻りを防げる。新製品の企画や新規事業の立案など、ボリュームのある案件では特に活用しやすい。
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